ミネラルウォーターで腸のデトックス

日々飲まれているミネラルウォーターには、上手に工夫すればうれしい便秘解消効果を得ることができます。
秘密は水の硬度にあります。
水の硬度とは、水1000ml中に溶けているカルシウムとマグネシウムの量を表したものです。
一般的に高度が120以下の水を軟水といい、120以上の硬度をもつ水を硬水と分類します。

日本では生活用水の約80パーセントが硬度80以下の軟水であり、口当たりがやわらかく、料理の旨みなどを引き出しやすい水を多く飲むのが一般的です。
しかしヨーロッパなどで一般的な硬度の高い水を飲むことで、便秘解消効果を得ることができるのです。
硬水はややのどごしが硬く感じますが、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを豊富に含んだ水です。

硬水に含まれるマグネシウムは便秘薬にも含まれている成分です。
マグネシウムは体内に取り込まれても吸収されにくく、腸内の水分をコントロールし、大腸で作られる便をやわらかくし、排便しやすくする働きがあります。
さらに硬水に含まれるサルフェートと呼ばれる成分にも、高い便秘解消作用があります。

サルフェートとは硫酸塩のことで、マグネシウムなどのミネラル成分と硫酸基が結合してできたものです。
サルフェートには、高い利尿作用や便通を良くするミネラルも豊富に含まれています。
デトックス効果があり、体内にため込んだ有害物質を排出する役割があります。
体内の水銀やアンモニアなどの毒素を体外に出してくれるため、病気を防いでくれる効果もあります。

便秘によって毒素をため込むと、腸の機能が低下し、悪循環を招きます。
しかしサルフェートを体内に入れることで、腸の調子が整い、便秘解消を促してくれます。
しかし、普段軟水で生活している日本人は、硬水への適応力には個人差がありますので、便秘対策として用いる場合にはお腹の調子をよく観察しながら、少しずつ慣らしていくなどの工夫が必要です。
急に摂りすぎると、かえって体の不調を招く恐れがあります。